FRP工法協会
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 (公財)日本下水道新技術機構 技術審査取得
内面補修工法   本工法は、耐酸性ガラス繊維編物に光硬化性樹脂を工場含浸したFRP取付管ライナーを施工装置の反転機に収納、既設ますより取付管内に反転(または押し込み)挿入しライナー内部を光照射装置(UVトレイン)の先端部TVカメラで異常の有無を確認後、UVランプを点灯して先端部より牽引し、ライナー全体を光硬化させ強固なFRP管を形成する工法です。
平成27年3月更新の建設技術審査証明にてUV-LEDトレインでの硬化方法が認定されました。
1) FRP取付管ライナーは、光(紫外線)照射による硬化工法のため、硬化が早く経済的で既設管きょ内で確実に硬化する。
2) 使用材料は、耐食性に優れたビニルエステル樹脂、耐酸性ガラス繊維を使用していて、
耐薬品性能および長期耐ストレインコロージョン性を有する。
3) 補強繊維織物は、既設取付管の曲がり部等に追従性の高い編み方でシワ等の発生が極めて少ない更生材です。
4) 光照射装置(UVトレイン)にTVカメラを装備していて、硬化前のライナーの異常の有無を確認できる。
5) UVトレインに温度センサーが装備されていて、硬化時の温度を自動計測して安全管理をすると共に、
記録計により施工硬化管理記録を自動プリントして硬化管理ができる。
6) 施工装置がコンパクトで作業帯が小さく施工できる。

1) 適用管種
陶管、鉄筋コンクリート管、塩ビ管(VU・VP)、FRP管、Z管、鋼管 等
2) 施工適用管径
  【本管部】
  ● 呼び径 φ100〜φ200 (φ250)
3) 既設管適用範囲
熱硬化工法
 破損・クラック  全円周、管断面が維持されていれば可
 曲がり度  標準60度以内
 (特殊UVトレインにより90°まで可能)
 段差・隙間  段差40mm、隙間50mm以内可
 木根・モルタル等  事前処理が必要
 浸入水   0.05MPa、2L/min以内で施工可
 (仮アウターフィルムの使用)
 吹き出し状態は、事前止水工が必要
 取付ます  内径20cm以上のます
 光ファイバーケーブル  管理者と協議
 取付管長さ  標準10m以下
  (大型反転機使用でL=20m可)

4) 更生材(FRP取付管ライナー)の種類・使用材料
品名 補強繊維 樹 脂 更生管適用
BBG 耐酸ガラス繊維 ビニルエステル樹脂 二層構造管・自立管
(耐酸ガラス繊維) (光硬化)

5) 更生材(FRP取付管ライナー BBG)の厚さ(呼び厚み) mm
管 径 自立管 二層構造管
呼び径 土かぶり 5.0以下 土かぶり 5.0以下
φ100 3.5 3.0
φ125 3.5 3.0
φ150 4.0 4.5 3.0
φ200 5.5 6.0 3.5
φ250 (7.0)

反転方法機材  
施工状況(公共ます)
  施工状況(宅内ます)

6) FRP取付管ライナーの基本物性値
イ) 短期保証値 (自立管) MPa
品名 曲げ強さ 曲げ弾性率 摘要
保証値 試験値 保証値 試験値
BBG 60.0 157 3,000 6,940 JIS K 7171 (1994)
  試験結果:2022年4月1日 (一財)高分子試験・評価センター試験結果
※東京都下水道局仕様は別途 ※湾曲試験体の保証値は、平板試験体の80%になります


 
曲げ試験 (BBG) JIS K 7171 1994

ロ) 長期試験値および長期設計保証値(申告値)標準仕様 MPa
品名 曲げ強さ 曲げ弾性率 摘要
試験値 申告値 試験値 申告値
BBG 19.9 *12.6 3,229 *1,800 JIS K 7039
JIS K 7035
  試験結果:平成22年10月4,5日 (一財)高分子試験・評価センター試験結果より (JIS K 7039,7035)
※管きょ更生工法における設計・施工管理ガイドライン(案)より
  申告値:(曲げ強度)長期試験値より 19.0(工法規格値)÷1.5=12.6
  申告値:(曲げ弾性係数)長期試験値より 2,700(工法規格値)÷1.5=1,800

 
φ150-BBG-JIS K 7039
  φ150-BBG-JIS K 7035

ハ) 東京都下水道局 仕様 長期設計保証値 (申告値) MPa
品名 曲げ強さ 曲げ弾性率 摘要
試験値 申告値 試験値 申告値
BBG 39.93 12.0 1,940 1,850 JIS K 7116(水中)
破壊・クリープ試験より
  曲げ強さ:平成19年8月8日 (一財)高分子試験・評価センター JIS K 7116 水中曲げ破壊試験結果より
曲げ弾性率:平成19年7月5日 (一財)高分子試験・評価センター JIS K 7116 水中クリープ試験結果より

ホ) 取付管ライナーの扁平負荷下における長期耐薬品性能 (ストレインコロージョン)
JIS K 7034試験(10,000時間)により、JSWAS K-2(強プラ管)に準拠した
長期ひずみ値を下回らないことを確認する。
  50年後のひずみ値
JSWAS K-2 0.392 %
FRP取付管ライナー 試験値 1.730 %
  試験結果:平成22年10月5日 (一財)高分子試験・評価センター試験結果

耐薬品性能試験 (JIS K 7034試験) 状況

8) その他の物性値 (短期保証値) MPa
物 性 強 さ 弾 性 率
引 張 18.0 2,500
圧 縮 60.0 2,000

9) 各性能試験結果 (公財)日本下水道新技術機構 技術審査取得
イ) (1)耐薬品性試験 (JSWAS K-2)
FRP取付管ライナーは、JSWAS K-2「下水道用強化プラスチック複合管」と同等以上の耐薬品性を有する。
試験液の種類 質量変化率 ( % ) 規格値 JSWAS K-2 ( % )
水 (蒸留水) + 0.11 ± 0.30
塩化ナトリウム水溶液 (10%) + 0.09
硫酸 (30%) + 0.05
硝酸 (40%) + 0.14
水酸化ナトリウム水溶液 (40%) − 0.04
  試験結果:2022年4月1日 (一財)高分子試験・評価センター試験結果

イ) (2)新耐薬品性試験…浸漬後曲げ試験
基本試験(試験液:8種、温度:23℃、期間:28日)
試験液浸漬28日後の曲げ強さ保持率及び曲げ弾性率保持率80%以上
試験液の種類 曲げ強さ保持率 ( % ) 曲げ弾性率保持率 ( % )
蒸 留 水 91 103
硫 酸(10%) 96 101
硝 酸(10%) 96 101
水酸化ナトリウム水溶液(1%) 94 101
酢 酸(5%) 92 100
合成洗剤(0.1%) 96 101
次亜塩素酸ナトリウム水溶液(5%) 99 101
植 物 油 106 103
  試験結果:2020年6月2日 (一財)高分子試験・評価センター試験結果

耐薬品性試験 (JSWAS K-2) 状況

ロ) 耐摩耗性能試験 (JIS A 1452 落砂法)
FRP取付管ライナーは、下水道用硬質塩化ビニルと同等以上の耐摩耗性を有する。
MPa
 
試験項目 摩耗質量 (mg) 平均値
塩ビ板 取付管ライナー (BBG)
摩耗試験 0.2 0.0
  試験結果:2021年4月1日 (一財)高分子試験・評価センター試験結果

チ) 内・外水圧性能試験
FRP取付管ライナーは、内・外水圧0.10MPaに耐える更生管です。

リ) 耐洗浄圧性能試験
FRP取付管ライナーは、15MPaの高圧洗浄で剥離・破損が無い更生管です。

ホ) 曲り部の追従性・密着性・厚み・シワ状況 (社内 確認試験)
既設管 陶管 φ150 - 呼び厚 4.0mm (自立管仕様)

@ 追従性・密着性・シワの状況確認 (施工マニュアル圧力時)

  ・曲り管 30°/ 60°/ 90°
     

  ・曲り管 30°   ・曲り管 60°
   

上記曲がり管 30°、60°、90°いずれも内・外部まで施工マニュアル圧力で密着性は良好である。

A 外周部の更生管 厚み測定確認 (φ150 呼び厚 4.0mm)
取付管は土被りが浅く、活荷重(トラック荷重)を受けるため、更生管外周部の厚みが所定の厚みを確保出来ているかの検証が重要である。

厚み測定 (曲がり部3点の平均値) mm
曲 り 部 更生管の厚み シワの状況
内周部 外周部
 30° 5.3 4.7 良好 非常に少ない
 60° 6.0 4.8 良好 少ない

 

 
 30° 厚み 60° 厚み

上記曲がり管 30°、60°いずれも外周部は、呼び厚4.0mm以上を確保し安全でシワの状況も良好である。

  更生材(FRP取付管ライナー)は、ISO 9001審査登録証を取得した工場で最終製品化されます。

イ) 材料の入荷検収
1.使用樹脂の確認 ロット番号 製造年月日 樹脂名(ビニルエステル)
2.耐酸ガラス織物 ロット番号 製造年月日 管径の確認 重量確認(g/m) 外観検収等
3.インナー・アウターフィルム 各管径・厚み検収

ロ) 測長、含浸、脱泡工程
1.裁断 オーダー長さに各1本毎に裁断する。
2.インナー・アウターフィルムの圧気テスト (インナー・アウター挿入後)
3.樹脂量の計測 粘性確認 含浸ローラー フィルム裁断ボビン接続
4.特殊真空脱泡機による脱泡

ハ) 外観検査 製品重量測定 梱包 出荷


   
粘度測定確認 真空脱泡装置(全長脱泡) 含浸材料の挿入


   
脱泡前の状態 脱泡後の状態  梱包・出荷

  安全施工パトロール


     
保安状況 指導員による
施工管理チェック
夜間 安全・施工パトロール

  Zパイプ(Z管)は、昭和45〜50年にかけて全国の宅地造成地で家屋の排水管に多量に布設され、現在約50年以上経過し、各地で管の老朽に伴い多くの障害(閉塞等)が発生して来ております。造成地の家屋は、公道より埋め土されて高い地盤に建てられ、その周 囲は石垣、ブロック・コンクリート擁壁等で囲まれ、老朽化したZパイプ(Z管)を開削により再構築する事は困難をきわめていました。FRP光硬化取付管ライニング工法では、特殊拡径工の開発によりZパイプ(Z管)を非開削で更生することが可能となりました。

   
  宅造地の状況

事前処理工・TV調査工
現状のZパイプ(Z管)を更生工法により再構築する場合、事前のTVカメラ調査が必要(施工の可否、取付管の延長測定等)であるが、Zパイプ(Z管)の内面材が膨張し、多くの場合TVカメラ(取付管用)の挿入できない管が見られます。
   
  埋設されていたZパイプ (Z管)

@一次拡径工
特殊拡径工の開発により、膨張した内面を処理した後にTVカメラを挿入し、施工可否・取付管延長を計測し、FRPライナーを製造します。
 
前処理前
 
前処理後

A二次拡径工・FRP光硬化取付管ライニング工
ライニング工の直前に二次拡径工を実施後、通常のFRP光硬化取付管ライニング工法により、Z管内に強固なFRP取付管を構築します。
 
光硬化施工 (本管側)
 
施工後 (内面)
反転方法機材
施工機材

対応管径:φ100〜φ200 (φ250)
ライニング延長:1m〜10m (標準)
(最長25m実績)
ライニング厚さ
二層構造管φ150:3.0mm以上
二層構造管φ200:3.5mm以上
自立管φ150:4.0mm以上
自立管φ200:5.5mm以上

押し込み方法機材
押込み方法機材
UV-150Wトレイン
光照射(UV-150Wトレイン)装置
4連式
UV-LEDトレイン
光照射(UV-LEDトレイン)装置
4連式
 
 
取付管内に
ライニング材を反転中
 
取付管口(光硬化中)

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